今回はヤマハの高性能USBコンデンサーマイクAG01を紹介していきたいと思います。
今回紹介するマイクは、マイクとオーディオインターフェースを一体にしたような製品で、他社のUSBマイクと比べても細かな設定や機能なども有りUSBコンデンサーマイクの中ではかなり高性能な部類に入るマイクだと思います。
このAG01ですがメーカー希望価格が29700円とUSBマイクの中でも圧倒的に高くこの金額なら、人気のオーディオインターフェースAG03mark2を購入した方がいいという意見をよく目にしたのですが、最近AG01を見たら価格が2万円前半位まで落ちていたので、そろそろ買い時なのかな?と思い購入してしまいました。
高性能なのはいいのですが、USBマイクに3万円出せるかと言われたら多分あまりいないのかと思いました。
アマゾンで見てもレビューが少なかったので多分他の方も私と同じ意見なのかな?と思いました。
レビュー記事もあまりなかったので気になっている方は少ないかもしれませんが今回紹介していきたいと思います。
主な仕様
サイズ(幅×高さ×奥行き) | 116×281×118mm |
形式 | バックエレクトレットコンデンサー型 |
指向性 | カーディオイド |
周波数特性 | 30Hz~20kHz |
最大入力SPL | 110 dB (THD ≦1.0% at 1 kHz) |
感度 | -34 dB ± 3 dB (0 dB=1 V/Pa, at 1 kHz) |
接続端子 | USB Type-C |
サンプリング周波数 | 最大192 kHz |
量子化ビット数 | 24-bit |
電源電圧 | 5V DC,900mA |
重量 | 1.2kg |
色 | 白、黒 |
メーカー希望小売価格 | 29700円(税込み) |
AG01のレビュー
こちらが外箱です。
裏面の画像です。
本体の画像です。
本体を取り出した時の感想はでかっ!!と重っ!!でした。
メーカーの公表値は、1.2kgでした。
他メーカーのUSBマイクと比べて機能が充実している為か大きくて重いです。
1kgのダンベルよりも重いので持ち運びに関しては不便そうです。
前面にはボタンやつまみが付いており少し紹介すると上から
ミュートボタン
マイクの音をミュート(無音)する機能で、配信などでこちらの音を聞かれたくないときなどによく使用されています。
マイクのボリュームつまみ
このつまみを回して調節する事でマイクの音量の調節が出来ます。
リバーブボタン(REV)
音に残響音や反響音を加える事が出来る機能です。
感覚としては、ホールなどで大声を出すと声が反響されるという感じです。
USB/スマートフォン入力音量つまみ
機器のUSB端子(PCやスマホ)からの音量を調節するつまみです。
ヘッドホン音量つまみ
ヘッドホンやイヤホンをつないだ時に自分に聞こえてくる音の音量の調節つまみです。
こちらがAG01を光らせた所の画像です。
一番上から、マイクミュート、REV、電源ランプの機能を使用している最中は光るようになっています。
これがすべての光物になるので、デスクでギラギラ光らせたりする事は出来ない為、インテリア性を重視したいという方にはあまり向かないかと思います。
マイクのグリルの画像です。
網は2重構造になっており、網の上から3番目からは内側が繊維製の物で保護されています。
コンデンサーマイクは湿気に弱いので、飛沫などからの故障をある程度防げると思います。(後ろから光を当てています。)
裏面の画像です。
裏面も表面同様スイッチがたくさんついており、いろいろと設定を変更する事が出来ます。
上から、
MIC GAIN(マイクゲイン)
主にマイクの音量を決める部分で、LOW(低い)、MID(真ん中)、HIGH(高い)の3種類から選ぶ事が出来ます。
STREAMING OUT(ストリーミングアウト)
接続した機器(スマホやPC)に送る音を選択する部分です。
左側から説明すると
MIC
マイクの音のみを送る設定
INPUT MIX
マイクに入力された音とAUX端子に入力された音を合わせて送る設定
LOOP BACK
INPUT MIXの音に加えて機器(PCやスマホ)の音も合わせて送る設定
MIX MINUS MIC(ミックスマイナスマイク)
マイク使用時に自分の声を聴きたくない場合この機能をONにする事で自分の声が聞こえなくなります。
裏面の下側には、マイクアーム取り付けのねじ穴が有ります。
ねじ穴の蓋がとても外れやすいのでなくさないように注意が必要です。
裏面には端子類がたくさん付いています。
少し紹介しますと
①ヘッドホン出力端子
3.5mmのステレオミニプラグを挿す所です。(主にイヤホンなど)
②スマートフォン入力端子
アンドロイド端末を使用する際4極のステレオミニプラグケーブルを使用して接続するのに使用します。
③USBtypeC電源供給端子
電源供給端子です。
PC接続の際は必要ないのですが、スマホやタブレットなど電源供給が必要な物を使用する場合に必要になります。
④USBtypeC機器接続側端子
PCやスマホやタブレットなどの機器に接続する際に使用する端子です。
⑤AUX入力端子
スマホなどに接続してBGMを流したり出来る端子です。
付属品の書類とUSBtypeC、typeA端子のケーブルで長さは、端子を除いて約140㎝有りました。
重量は測定した所、1141.5gでした。
非常に重いです。
ケーブル込みで1186.5gです。
スタンドを外した重さは、779.0gで1kg切っています。
この重さを支える為にスタンドも重く出来ているようでした。
性能や機能について
AG Controllerについて
AG01には専用のソフトであるAG Controllerという物が有りますのでそちらを紹介したいと思います。
このソフトは、不慣れな方でも簡単に設定が出来るシンプルモードと細かな設定が出来るディティールモードの2種類が有ります。
ちなみにスマホでも同様のアプリが有り設定画面も同様です。
各種モードですが上の画像の物がシンプルモードで下の画像の物がディティールモードとなっています。
シンプルモードは、名前の通り本当にシンプルで下に有るサウンドチェックボタンを押すとマイク本体のゲインなどの設定もわかりやすく説明してくれます。
一方ディティールモードは、コンプレッサーの設定やイコライザーの設定また、リバーブの設定など細かく設定できます。
使用してみると結構本格的な感じで、ある程度知識がないと操作できないと思いますが、プリセットが用意されているので用意されているプリセットを使用してもいいと思いますし、プリセットから自分好みに設定を変更してもいいと思います。
各種設定画面
左からコンプレッサー、イコライザー、リバーブの設定画面です。
Yamaha Steinberg USB Driverについて
またYamaha Steinberg USB Driverと言うソフトをダウンロードするとサンプリングレートの設定なども出来ます。
Macの場合はドライバーは無いのでダウンロードする必要は有りませんが、Windowsの場合はダウンロードする必要が有ります。
サンプリングレートですが主に、
44.1kHz
CDに使用されているサンプリングレート
48kHz
ビデオ用オーディオの標準値
88.2kHz
CD品質の2倍の数値
96kHz
ハイレゾ数値
192kHz
96kHzの2倍の数値
となっており、ライブ配信などで使用するのであれば48kHzで十分と言われています。
注意点としては、使用するソフトが例えばサンプリングレート48kHzまでしか対応していない場合、こちらの設定で192kHzに上げても48kHzまでしか出ないので注意が必要です。
配信ソフトで有名なOBSスタジオでは48kHzまでが上限(投稿時)なので48kHzまでの音質しか出ません。
192kHzなどを使用したい場合であれば別途可能なソフトを探す必要が有ります。
ドライバーやアプリのダウンロードのリンク
マイク音質の聞き比べ
今回は、シュアーのMV7と言うダイナミックマイクを使用して音の違いを検証してみました。
ダイナミックマイクとコンデンサーマイクでは収音性が全然違うというのは承知なのですが今現在はこのマイクしかないので申し訳ございませんがこちらで比較します。
比較は、口元から20㎝ほど離して音量も同じ位になるよう調節してOBSで録音しました。
比較してみての感想としては、コンデンサーとダイナミックの特性を抜きにして考えたらどちらもあまり変わらないのかな?と言う感じでした。
コンデンサーマイクの特性上口元から20㎝ほど離しているのでよく効くと反響音などが入ってしまっておりますがこれは収音性のいいコンデンサーマイクなので仕方がないのかと思いました。
もっと近くで話せば反響音なども気にならず使用する事が出来ました。
収音性など音質は、以前使用していた他社のUSBコンデンサーマイクのAT2020USB+やHyperX QuadCastなどとあまり変わらない気がしました。(マイクの構造や使用している部品などで多少音質に違いは有ると思いますが)
購入特典について
AG01には、購入時にダウンロードソフトが付いて来るのでそちらもお勧めです。
ソフトは主に作曲関係のソフトなので気になる方は見てみてください。
WAVELAB CAST
主にポットキャストやラジオなどを編集するソフト
説明書などの書類に交じってダウンロードコードが入っている為必ずなくさないようにしてください。
CUBASE AI
PC版の作曲ソフトWindows版とMac版有り
CUBASE LE
CUBASE AIのipadアプリ版です。
使用してみて
使用してみての感想は、高性能で音質もよかったのでいい製品だと思いました。
発売当初は定価が29700円と高性能と言えどさすがに高すぎる値段設定でしたが、最近ではアマゾンなどでは2万円前半位まで落ちてきていたので今が買い時なのかな?と思いました。
音楽活動と言うよりもライブ配信などやビデオ会議などに向いているのではないのかと思いました。
残念な点としては、最近の他社USBマイクのようないろいろな色に光ると言ったインテリア性に欠けるのでイルミネーション好きの方には向かないと思いました。
逆に落ち着いてデザインがいいという方にはいいのかもしれません
いい点
- 音質がいい
- 最近値段が落ちてきているので買いやすい
- マイクとオーディオインターフェースが一体になっているので机の上がごちゃ付きにくい
- 落ち着いたデザインが好きな方にはいいのかも
残念な点
- キラキラ光らないのでイルミネーション好きの方には向かない
まとめ
今回は、ヤマハのAG01を紹介していきました。
発売当時よりも価格が結構落ちてきているマイクなので気になっている方は今がねらい目なのかと思いました。
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